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録音のコツとは?

テープ起こしを依頼するときに必ず必要になるのが、録音です。このとき、録音の質が悪いとどうしてもテープ起こしの精度も悪くなってしまいます。

「プロなのだから、音質が悪くてもどうにかしてくれるはず」と思ってしまいがちですが、そんなことはありません。あまりにも聞き取りにくいと、最悪の場合は依頼を断られてしまいます。

ここでは、テープ起こし用に録音するときのコツをご紹介します。ちょっとしたことに気を付けるだけでもかなり聞き取りやすい録音になるので、ぜひ実践してみてください。 

録音に使用する機器

録音

まずは、録音に適した機器について見ていきましょう。

■おすすめはICレコーダー

録音に使用する機械は、ICレコーダーがおすすめです。実際に、8~9割ほどの人がICレコーダーを使用しているようです。ICレコーダーの優れている点としては、以下が挙げられます。

・デジタル音声で作業がしやすい

デジタル音声のため、簡単に音声データをパソコンに移行させられます。そのため作業がしやすいというメリットがあります。

・音声がきれい

ICレコーダーは性能が高いため、音声がきれいで聞き取りやすいです。音質の悪さによる聞き間違いなどを防ぐことができます。

・ステレオ録音できる

発話者の位置情報は、テープ起こしでは大切な情報になります。ステレオ録音なら、複数人の会話でも誰の発言なのかを聞き分けやすくなります。

・小型で持ち運びやすい

ICレコーダーは、テープ起こしをする側だけではなく録音する側にとっても便利な機器です。操作性が高いうえに、小型なので持ち運びも簡単です。

■その他の録音機器

最近多くの人が使用するようになっているのが、スマートフォンの録音機能です。ICレコーダーなどと比べると性能が劣るため、以前は好ましくないとされていました。

しかし、スマホ機能の進歩は目覚ましいものがあります。さらに改良が加えられれば、近い将来スマートフォンでの録音が主流になるかもしれません。ですが、スマホ操作に慣れなかったり、誤作動で録音ができなかったりという可能性もあるので、ICレコーダーを使うと確実だと言えるでしょう。

録音する環境

発話者の発言と関係ないノイズが増えれば増えるほど、音声は聞き取りにくくなります。大勢の聴衆がいるプレゼンやたくさんのお客さんがいるカフェでのインタビューなどでは、やはりノイズが増えてしまいますよね。

やむを得ずノイズが多い場所で録音する場合もありますが、雑音が入りにくい環境で録音することができればそれだけで音声の精度はアップします。可能であれば、余計な音が入らない場所に移動して録音を行いましょう。

適した場所の条件としては、ノイズが入らないことのほかに反響しにくいということが挙げられます。フローリングの部屋よりも、畳の部屋やじゅうたんの部屋のほうが音声はクリアに聞こえます。また、カーテンがある場合は閉めた状態で録音を始めましょう。

録音機器の置き方

ICレコーダーは、話し声はもちろんのことちょっとしたノイズも拾います。一度置いたら、録音中は動かしたりしないようにしましょう。またテーブルに直接置くと振動してしまうことがあるので、本や厚い資料などの上に置くとなお良しです。エアコンや扇風機の影響も受けるので、使用しているときにはICレコーダーに風が直接当たらないようにしてください。

また、マイクを使用するときにはその置き方も重要です。発話者の口元に近すぎる位置にマイクを置くと音割れしてしまいますが、かといって遠すぎると音が小さくて聞き取りにくくなります。発話者の口元から30㎝ほどのところにマイクを設置するとよいでしょう。また、人数が多いときにはその分マイクも多めに用意してください。

発話者が気を付けるべきこと

録音の仕方だけではなく、発話者の発言の仕方によっても聞き取りやすさはかなり変わります。複数人での会話の場合は、できるだけ声が被らないようにしましょう。

特に、発言をそのままテキスト化する素起こしを希望するときには重要なポイントです。録音を開始する前に、発話者同士で打ち合わせをしたり、録音をする相手にお願いしておいたりするといいかもしれません。

シーン別!録音機器の選び方

テープ起こしをしやすくするためには、できるだけ音声をクリアに録音しておきたいところです。そのためにも「録音をおこなうシーンに適している録音機器を選ぶ」ことが重要なポイントとなります。このページでは、6つの録音シーンをピックアップし、各シーンにおすすめの録音機器について説明しています。

大きな会場

ハンドマイクとは、その名のとおり、手で持つタイプのマイクです。昔から、テレビ番組などでも司会者などがよく利用している、昔ながらの機器だといえます。話者の口元でしっかりと音声を録音しやすいため、大きな会場でもストレスなく使用することができます。スタンドマイクにすれば、手で持つ必要もなくなるため、とても便利です。

比較的高音質な録音が可能で、会場内の環境音が入りにくいというメリットを得られます。ただ、マイクと口元の間の距離があまりに近すぎても、あるいは遠すぎても、クリアな録音をしにくいので注意が必要です。また、スタンドマイクを利用する場合には、それを設置するスペースを確保しなくてはならない点も、デメリットとしてあげられるでしょう。

会議室

会議室のようなスペースで数名程度の音声を録音したい場合には、バウンダリーマイクが適しています。平らな形状をしたこのマイクは、卓上に設置しやすく、かつ目立ちにくいというのが、その理由です。実際、会議室のテーブなどに設置されているのをみたことがある人もいるのではないでしょうか。

話者の近くに設置できるこだけでなく、複数台のバウンダリーマイクをつなげて設置しておけば、各話者の近くにひとつずつ設置することができるのも、このマイクのメリットです。ただ、静かな環境でないと、騒音も同時に録音されてしまうのが欠点としてあげられます。

面談・ヒアリング

静かなスペースで、2~3人ほどの少人数で面談やヒアリング、インタビュー、対談などをする場合に音声を録音するのであれば、ICレコーダーがおすすめです。とてもコンパクトな録音機器であるため、持ち運びやすいをしやすいところも魅力です。

ただ、話者の口もとから離れてしまうと、どうしても雑音も拾ってしまいやすくなります。できるだけ静かな部屋などで利用するなど、利用環境を考慮しなくてはならないのがデメリットだといえるでしょう。

オンラインのインタビュー・商談

オンラインのインタビューや商談の音声を録音するのであれば、オンラインミーテイングツールの録画機能を利用するのがおすすめです。録画と録音を同時におこなえるのため、複数人数の中から話者を特定するのが容易であることが、特に注目すべきメリットとしてあげられます。また、画像を参照しながらテープ起こしをすると、音声をききとりやすくなる場合もあります。

ただ、パソコンのコンデイションや電波の調子などが悪いと、音声が途切れたりしてしまうため、注意が必要です。

セミナー・プレゼン

セミナーやプレゼンがおこなわれるシーンでは、シャツの襟やネクタイなどにつけて使えるマイクが便利です。話者が、説明をしながら大きく体を動かす場合などは無線タイプが適していますが、長時間にわたって音声を録音を続けたい場合には、充電切れなどを回避するため、有線タイプがよいでしょう。ハンズフリーであるだけでなく、軽量でもあるため、長時間使い続けてもストレスになりません。

デメリットとしてあげられるのは、雑音や服がこすれる音なども拾ってしまう場合があることです。また、スイッチの切り忘れにも注意が必要です。

静かな場所

スマホ(ボイスレコーダー)は、静かな場所で音声録音をしたいときにおすすめのアイテムです。iPhoneの場合は、標準搭載のボイスメモを利用するとよいでしょう。ボイスレコーダーのアプリを無料でダウンロードすることも可能です。いつも持ち歩いているスマホを使うだけなので、とても手軽で便利ですね。

デメリットとしてあげられるのは、録音した音質が、やや劣るところだといえます。音質を最優先したい場合には、ICレコーダーなどの機器を使用するのがおすすめです。

録音以外でテープ起こしの精度を上げるためにできること:資料の用意

テープ起こしを依頼するときに録音が大切なのは言うまでもありません。しかし、テープ起こしの精度を上げるためにできることは他にもあります。それが、資料の用意です。ここでは、用意しておくべき主な資料をご紹介します。

■参考サイト

テープ起こしの内容と関連のあるサイトを紹介しましょう。イベント内で講演を録音したものであれば、イベントのチラシなども重要な資料になります。

■専門用語集

話の中に出てくる専門用語をすべてまとめる必要はありませんが、話のメインとなる専門用語については解説があると親切です。これがあることで、話全体を理解しやすくなります。

■簡単なメモ

話のテーマは発話者に関する情報などを記載した、簡単なメモを用意しましょう。これだけでもテープ起こしには大いに役立ちます。

マイク

少しの工夫で精度の高いテープ起こしに

このように、少し録音の仕方を工夫するだけでもテープ起こしの精度は高くなります。工夫された録音のデータは、テープ起こし業者にとっても文字起こしがやりやすく、結果として精度の高いテープ起こしが実現できるのです。

これから録音をするという人は、ぜひ試してみてくださいね。